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微生物検査研究班

びせいぶつけんさトリビア

びせいぶつけんさトリビア No.3

2018-02-27

Staphylococcus lugdunensis が産生する抗生物質lugduninがStaphylococcus aureus 

発育を抑制するというお話。

lugdunin上の写真は非解放性の膿瘍の培養所見です。大きい集落がS. aureus、小さい集落がS. lugdunensis で両者ともオキサシリン感受性株です。S. lugdunensis の周囲にはS. aureusが三日月形に発育抑制しているのがわかると思います。これはS. lugdunensis から産生されたlugduninによる影響と思われました。ん? ちょっと待ってください。S. lugdunensis によってS. aureusが発育抑制されるなら、そもそも混合感染を起こさないのではないのかと疑問に思いませんか?

寒天培地上ではS. lugdunensis から産生されるlugduninの量は拡散するためか、それほど発育阻止はなく、つまりS. lugdunensis S. aureus の1対1ではlugduninでS. aureus の発育を完全に抑制するのは難しそう…ということです。しかし、S. lugdunensis の多数のフローラが形成されていれば、S. aureus の入り込む余地はなさそうな気もします。例えば試験管内のような環境では時間とともにS. aureus は数を減らしS. lugdunensis だけになるかもしれません。どなたかやってみてください。

S. lugdunensis も膿瘍形成したり、コアグラーゼ陰性Staphylococciの中では病原性の強い菌ですので、MRSA除菌のためにS. lugdunensis を着けようとは私は思いませんが、新たな抗MRSA薬の可能性を感じますね。

S. aureusS. lugdunensis の混合感染を経験したのでご参考まで。

参考 Nature. 2016 Jul 28;535(7613):511-6.

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