びせいぶつけんさトリビア
びせいぶつけんさトリビア No.3
Staphylococcus lugdunensis が産生する抗生物質lugduninがStaphylococcus aureus の
発育を抑制するというお話。

寒天培地上ではS. lugdunensis から産生されるlugduninの量は拡散するためか、それほど発育阻止はなく、つまりS. lugdunensis とS. aureus の1対1ではlugduninでS. aureus の発育を完全に抑制するのは難しそう…ということです。しかし、S. lugdunensis の多数のフローラが形成されていれば、S. aureus の入り込む余地はなさそうな気もします。例えば試験管内のような環境では時間とともにS. aureus は数を減らし、S. lugdunensis だけになるかもしれません。どなたかやってみてください。
S. lugdunensis も膿瘍形成したり、コアグラーゼ陰性Staphylococciの中では病原性の強い菌ですので、MRSA除菌のためにS. lugdunensis を着けようとは私は思いませんが、新たな抗MRSA薬の可能性を感じますね。
S. aureus とS. lugdunensis の混合感染を経験したのでご参考まで。
参考 Nature. 2016 Jul 28;535(7613):511-6.

